新型インフルエンザに対する中国政府の対策変更
(新型インフルエンザ関連情報NO.25)
2009年7月14日
在重慶日本国総領事館
1.中国政府の新型インフルエンザ対策の変更
(1)7月8日、中国衛生部は、新型インフルエンザの対策を一部変更する通知を公表しました。ポイントは以下のとおりです。 (通知の全文(中国語)はこちら)
(イ)感染者との密接接触者に対する医学観察は、これまでのホテル等の指定場所ではなく自宅で実施する(旅行者等の自宅がない者は、引き続き指定場所で実施)。
(ロ)感染者と同じ飛行機に乗っていた場合の密接接触者の範囲は、感染者の左右1名と前後の座席各3名ずつとする(これまでの前後3列より縮小)。
(ハ)感染者のうち、症状が軽症で併発症のない患者については、自宅での隔離治療が可能になる。ただし、具体的な対象者は、各省の衛生部局が、感染状況や医療機関の状況を考慮して定める。
※ 上記(ハ)の実施時期について、四川省、貴州省、雲南省政府は、衛生部の指針に従うとのことでしたが、重慶市政府は、現時点での変更は考えていないとのことでした。
(2)なお、同通知では、空港における機内検疫の体制には触れられておらず(イ)入国時の健康申告カードの記入(ロ)37.5度以上の発熱或いは急性呼吸器症状のある者に対する指定医療機関で検査及び治療、については従来の措置が継続されると考えられます。
2.中国における感染者数
中国全土の感染者数は着実に増加しており、7月13日18時現在で1354例に達しています(死亡例はありません。)。また、中国国内における2次感染例や、疫学調査でも感染源が判明しない感染例、学校での集団感染も発生しています。在留邦人の皆様方におかれては引き続き中国国内の状況に関する関連の情報に注意しつつ、冷静に対応し、手洗い、うがいの励行、及び外出時に人混みに入る場合のマスクの着用等の感染防止対策の一層の徹底が必要です。
(参考)中国の感染者数については以下の衛生部サイトで更新されています。
http://www.moh.gov.cn/publicfiles//business/htmlfiles/wsb/index.htm
(「新聞中心」→「衛生部甲型H1N1流感防控工作信息通報」)